こんにちは、海外太郎です。今日から国公立大学2次試験前期日程がスタートするようですね。
受験生の皆さん、是非頑張ってください。
そんな季節の風物詩的なニュースを尻目に、為替の世界に目を戻すと、日銀の木内審議委員が「マイナス金利が金融引き締めにつながるおそれがある」と発言したり、イギリスはEU残留を掛けて国民投票を準備したり、と相場を動かすニュースに事欠きませんね。
マイナス金利、金融引き締めにつながるおそれ|ロイター
ブレクジット問う国民投票とEU改革、英首相の長い道のり|ロイター
イギリスとは少なからぬ縁がある私、太郎にとって、去年から話題に出ているイギリスのEU離脱論争、いわゆるBrexit(ブレクジット)は非常に気になるニュースです。
ドル円相場の動きの陰で目立っていませんが、ポンド円相場も実は円高が進んでいます。
2015年6月21日に195.87円を頂点に、じわじわと円高に進み、現時点で156.68円まで円高となりました。
この8か月間で20%下落したというから驚きです。
前置きが長くなりましたが、今回はBrexitについて書いてみようと思います。
ブレクジットとは
上で書いたように、ブレクジットとは、イギリスのEU離脱とそれにまつわる議論を指す造語です。EUに加盟しているのにユーロを採用していないイギリスは、元来EUとは微妙な距離感で付き合ってきました。それが、2012年のギリシャ危機を端に発するEU圏金融危機の頃から、EU離脱を検討してきたわけです。
ブレクジットが実現するとどうなる?
もし仮にイギリスがEUから離脱することが現実となると、どんなことが起こるのでしょうか?考えられる影響としては、以下の3つがありえます。
ロンドンの価値低下
現在、ロンドンは世界有数の金融中心地の1つです。イギリスがEUから抜けると、EU圏から移ってきた人材は流出して、金融センターとしての地位は下がるでしょう。また、高所得者である金融関係者が減少するので、不動産市場にも悪影響が考えられます。
英国への直接投資減少
EUのメンバー国間の投資には優遇税制が取られているため、ブレクジットが実現すれば、EU加盟はイギリスから投資資金を引き上げるでしょう。
ブレクジットのメリットは?
上で見たように、ブレクジットはイギリスにある程度マイナスの影響を与えるらしいことが分かりました。では、ブレクジットすることでイギリスが得られるメリットはあるのでしょうか?
EUに対する関税
EUは、EU圏内での「人・モノ・カネの移動の自由」を根底原則として保持しています。だから、EU圏内では輸出入には関税がかからないし、EUパスポート取得者は自由にEU加盟国に出入りできるわけです。
イギリスがEUから抜けると、当然ながらEUからの輸出に関税を掛けることができます。これは両刃の剣で、EUがイギリスの欧州への輸出に関税を掛けることも起こりえますね。
各種政策決定の自由
EU加盟国は、EU議会で決められたルールを遵守する必要があります。しかし、このEUのルールが加盟国にとっての負担となるケースがしばしばあります。例えば、シリアからの難民受け入れ問題。多くの国が、自国の現状とEU議会の決定の間で悩んでいますね。
EUを離脱すれば、イギリスは独自に(EUの許可なしに)入国管理を厳しくして移民の受け入れを制限したり、金融政策を自由に行うことができるわけです。
EUからの分担金負担がゼロに
EU脱退が実現すれば、EUに納めている分担金を負担する必要がないですから、財政負担は減るでしょう。その一方で、EU加盟国としての恩恵は捨てなければなりませんが。
このように、ブレクジットは一長一短で非常に難しい議論です。皮肉なことに、2014年にスコットランドが英国から独立しようとした状況と非常に似ています。
EU離脱の是非を問う国民投票は2016年6月23日に行われます。それまでの間、ポンド円相場も注目してみてはいかがでしょうか?
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