みなさん、こんにちは。海外太郎です。
ヨーロッパの大手金融機関の1つであるドイツ銀行の経営危機についてのニュースがここ数日にぎわっています。
FOMC、日銀会合が終わって一段落かと思いきや、相場に影響を与えそうな出来事はまた降って湧いてきましたね。
このドイツ銀行の破たん危機― なぜ急にここまで注目されるようになったのでしょうか？
事の発端は、9月15日にアメリカ司法省がドイツ銀行に対して総額140億ドルの和解金支払いを要求したことに始まります。
アメリカ司法省によると、リーマンショックの直前である2005～2007年に、ドイツ銀行は米国内でサブプライム層の投資家に不動産担保証券を大量に販売したそうです。
この不動産担保証券のばらまきが、サブプライムローン市場における金融過熱を煽ったと、司法省は判断し莫大な罰金の支払いを命じている次第なのです。
一方のドイツ銀行は140億ドルの支払いを拒否する姿勢を貫いており、金額についてアメリカ司法省と協議を継続しています。
最新の情報ではドイツ銀行は経営難の懸念を払しょくするために、傘下の英系保険会社を1,200億円で売却し資金確保に努めるとのこと。
この和解金支払いを割り引いても、ドイツ銀行には問題が山積みでした。
バランスシート自体の巨大さ
バランスシートに占める収入の小ささ
株主資本利益率の小ささ
膨大かつ継続している集団訴訟
などの問題です。
ドイツ国内では2017年秋に議会選挙があるため、有権者からの批判を恐れてドイツ政府は公的資金注入による救済には及び腰。
まさに泣きっ面に蜂な状況にあるドイツ銀行。
ブレグジット騒動が終わった後の、ユーロ相場を荒らす材料になりそうです。
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