東京為替マーケットの特有パターン
今回は東京為替マーケットの特徴についてお話します。
東京為替マーケット1日の流れ
日本時間の朝8時、シドニー(オーストラリア)、ウェリントン(ニュージーランド)市場から引き継いだ東京為替市場、毎日午前10時前後にその日の通貨ペアの仲値(TTM)が決まります。
このレートを基準に銀行が、個人や企業が外貨を買う際に適応される銀行売値(TTS)、個人や企業が銀行に外貨を売る時に適応される買値(TTB)が決まります。
輸出企業が外国への支払いや送金は、あらかじめ決まっているものが多く、主にこの時間帯にまとまって買い注文(例:米ドル/日本円だと米ドル買いの日本円売り)が出やすい傾向があります。
逆に、米ドル売りの日本円買いは必ずしもこの時間帯に行われるものでは有りません。
そうなると、結果的に午前10時前後は米ドル買い需要が多くなり、ドル高になる傾向が多いのです。
1週間でのパターン
月曜日や連休明けの日は米ドルが買われやすい傾向があります。
休み中に出来なかった米ドル建ての決済を行なう為、米ドルの手当て買いを必要とする日本企業があるからです。
週末を控えた金曜日や毎月末も米ドル買いが強くなる傾向があります。
月間でのパターン
決済資金手当てで『ゴトウビ(5日、10日、20日、25日、30日)』には米ドル買いが強くなります。これは輸出関連企業が保有している米ドルを売り、日本円を得ることによって決済に当てるためと言われてます。
年間でのパターン
2月、5月、8月、11月は、米ドルは売らやすい傾向があります。
これは米国国債などの外国債券の利払い月にあたるためです。
口座に外貨建て利子が入金されると、それを円に替える(米ドル売り円買い)ニ―ズが個人投資家中心に多いためとされています。
それ以外のパターン
外国株や外国債券で運用される投資信託が新たに設定運用され運用が始まると、先ずは一度に大量の外貨買い円売りが発生します。そのためにも新規の外貨建て投資信託が設定される場合には注意が必要です。
また、グローバル(ワールドワイドな)企業は海外で発生した利益を日本の本決算前に送金するケースが多いです。
そのために海外で毎年12月、日本では毎年3月末で米ドル売りの円買いの資金移動が発生するため、為替に影響を及ぼすことも有ります。
また、日本のゴールデンウィーク前やお盆前の海外旅行者の米ドル買い需要も発生します。
チョットだけ内緒話。。。
FXマーケットの取引は、日本時間土曜日の朝6時、ニューヨーク時間の金曜日の夕方午後4時で1週間の取引が終了します。
それから月曜日の朝まで、暫くの休みに。
そして迎える月曜日の朝。
FX会社によって、週初の取引開始時間は様々です。
日本時間の午前5時であったり、5時半、6時、7時、或いは5時前から取引可能な業者もあります。
日中の取引量が多い時の各社レートのスプレッド差は有るものの、ベースの仲値はそんなに違いは有りません。
月曜日の朝の薄いマーケットではBid/Offerのスプレッドが広い上、提示レートも様々です。
複数のFX会社に口座を持ち、比較することは収益チャンスの機会を提供してくれるかもしれません。