日経平均株価とニューヨークダウ工業株価指数の連動性と、日経平均株価と米ドル円相場の相関関係性は?
日経平均株価とニューヨークダウ工業株価指数との関連
これまでは米国株価の値上がり、値下がりと日本株の動きとは相関関係にあることが多いとされていました。
最近はその相関関係が低下し、無関係な動きになることが多くなってきています。
更には、時折逆(米国株と日本株の動きが逆)になる事さえ起きています。
(相関係数:類似性の度合いを示す統計学的指標。-1~1の間の数値で表され、1に近ければ正の相関関係、-1に近ければ負の相関(逆相関)関係の強さを示します。)
しかし、今年の7月末からの90日間(2017年7月31日から12月5日まで)の相関係数は:0.9719とほぼ『1』でした。
つまり、この期間のニューヨークダウと日経平均との関係は、まさに正の相関関係が非常に強かったと言えます。
90日間の相関係数をみてみると、
正の相関関係が強かった時期(相関関係あり) : 2017年12月4日まで 0.9721
相関関係が弱かった時期 (相関関係なし) : 2015年8月18日まで -0.3383
2015年の時には相関関係は確認出来ませんでした。
30日間でみてみると、
2015年7月7日から8月18日の相関係数は、0.01890 。
この期間のNYダウと日経平均との関係は、相関関係は全く見られませんでした。
30日間の相関係数は、
正の相関関係が強かった時期 : 2016年12月29日まで 0.9802
相関関係が弱かった時期 : 2017年8月1日まで -0.4994
上記の様な結果になってます。
日経平均株価と米ドル円相場の関係性
米ドル円相場の相関関係は最近低下している様に見受けられます。
つまり円安=株高、円高=株安の関係が薄れてきているのです。
以前であったならば、円安になれば輸出の増加や輸出企業(自動車、機械など)の収益改善が期待されて、関連株式銘柄が買われ日本株が上昇していましたが、最近は円安が進行しても期待されるほど輸出数量が増加しなくなりました。
これは現地生産や日本円取引の増加により為替のメリットが以前ほど享受出来なくなった事も大きな要因です。
また、個人消費の需要増大が為替相場に関係なく国内景気の改善による株価上昇という期待が強まる為もあるのでしょう。
円安での輸入品や原材料(特にエネルギー関連)の値上がりが、ガソリン価格の上昇を伴う事による景気減速になるとの考えもあります。
以前は紛争や戦争が起きれば必ずと言ってよいほど、『有事のドル買い』として米ドルが全面的に買われていた。
その結果、米ドルは円に対して買われ、円安ドル高になるケースが多かったです。
しかし現在では必ずしもそうでなく、逆にアメリカが紛争に関係や介入した場合、米国財政を圧迫するととらえた場合にはむしろドル売りの材料となります。
この様に、日経平均株価と円レートの立ち位置(ベンチマーク)を常に把握することによって売られ過ぎや、買われ過ぎの判断材料にして、投資に役立てる事が大切です。