落ち着きを取り戻したかに見えるVIX(Volatility Index)指数。
最近よく耳にする言葉ですね。VIX指数は、Volatility Indexの略称であり、『恐怖指数』とも呼ばれてます。
シカゴのオプション取引所が公表しています。
株式市場におけるオプション取引のボラティリティ(株価変動)をベースにして算出されていて、 株価変動が激しいほど、Volatility Index(株価変動の数値)が上がることになってます。
通常VIX指数は市場取引状況が落ち着いている時は10%~20%の間を行ったり来たりしますが、それ以上の値となっている時は、市場参加トレ-ダーが相場の先行きに不安を抱いていることを表してると言われます。
トレーダーの『心理を反映する指数』として注目されてます。このような心理状態を抱いているトレーダーが多くなると20%よりも大きな値となります。
この指数は為替相場の動きを読むための重要な役割を果たしてます。
直近の実際のマーケットを振り返ってみましょう!!
2016年11月の米国大統領選挙でトランプ氏が勝利し、先行き不安により一時的に20%を超えた米国VIX指数。
しかし実際にトランプ政権が稼働した2017年は、1年を通して米国VIX指数は変動幅も少なく、10~15%での推移で終始しました。
世界株高で2016年秋にニューヨークダウは19000ドルを超え、高値を更新して戻りも無く一本上昇で26000ドル台へ。
2018年も更なる上値を試すと思われていた矢先、2月2日の雇用統計や、賃金上昇に伴ったインフレ懸念で米国金利が上昇し、ダウも先行き不安で1週間に2回も1000ドルを超える大幅安を記録してしまいました。
市場に冷や水を浴びせられた感が大きいですね。ここからの大暴落を予測する有名為替関係者もいます。
今年に入ってからの米国VIX指数を見てみると、10%前後で推移していたが、1月下旬に15%台に上がり、2月2日17%をつけ、株価暴落を記録した5日には37%まで上がってしまいました。
1月11日には10%を割り込み9%台をつけていたので、瞬間的にせよ1ヶ月弱で4倍にまで上昇。
欧州VIXも同じタームでみると約3倍までに。
日経VIXは、15%前後での推移から30%超えまでの約2倍に。
現時点ではそれぞれのBIX指数は3市場ともともほぼ同じの20%前半。
日経の下値不安が和らいでいると見ればいいのでしょうか?
ビックス指数の購入はマーケットの不安要因のリスクヘッジにもなります。
株式の買い時期?
米国1月の消費者物価指数は市場予想を上回り、14日の債券相場ではインフレ加速懸念から米金利が上昇。
過去のVIX指数急進時の後の相場底入れまでの期間を見てみると、平均70日間かかっていました。
そうすると、本格的な回復は今年の4月以降になるのでしょうか?
過去のVIX指数が大きく上昇した際の為替相場の動きを簡単に見て行きましょう。
1.リーマンショックを発端に世界的な金融危機が発生したとき、株価が大暴落し為替相場が急変した際にはVIX指数が70を超えました。
2.2015年は、8月後半から9月にかけて世界同時株安が発生し、ピーク時にはVIX指数が40.7%まで大きく上昇。
同時に為替相場もドル円相場が119円近辺から116円台まで一気に下落。
この時は、世界的に株式相場が下落基調にあった中で、中国株の下落により中国リスクが大きく懸念されてしまい、
資金のリスク逃避先として円が買われた結果として為替相場が急変したと考えられています。
3.そして今回?
本日2月16日午後、米ドル/円は105円55銭まで上昇。これは2016年11月10日以来、1年3ヶ月ぶり。
金融市場の不安定がまだ続くとの見方から安全資産の円買い?
円高でも日本株高。
暫くは不安定なマーケットが続きそうです。