為替相場を予測するためにはどの様に情報を集めるか?
為替相場を予測するには、経済関連の情報だけではなく、世の中の様々なニュースにアンテナを張っておく必要があります。
今回は情報やニュースとの付き合い方についての一考察です。
為替だけではなく様々なニュースや情報にアンテナを張る必要が有ります。
為替相場を予測する為には、「情報通」になる事がとても必要です。「情報」と言うのは、経済や為替・債券相場の情報だけでなく、世の中にあるあらゆる情報を指します。
為替相場を動かすのは経済ニュースだけに限らず、政治や天災のニュースも変動要因にもなります。
事情通ではなく、情報通になろう
「情報通」といっても、専門分野を深く掘り下げる「事情通」になるのではありません。色々な時事ネタにアンテナを広く張り巡らせておく事が重要になってきます。
そのうえで、「このニュースは為替にどんな影響をおよぼすだろう?」と考えてみる習慣をつけるように心がけるのもとても大切です。
事情通の「狭く深く」よりも情報通の「広く浅く」、つまり「スペシャリスト」より「ゼネラリスト」ですかね???
1つのニュースを見ても、見方や結果の解釈は色々と出来ます。経済指標の発表でも、数字が悪い事を悪材料と解釈し売るのか、逆に、もうこれ以上悪くなることはないだろうととらえ、悪材料出尽くしと考え買いに進むのか。
この様に数字はひとつでも解釈次第で真逆の投資行動パターンが可能です。
なぜ日本の経済指標に為替市場は反応し難いのか?
日本の経済指標に為替市場があまり反応しない理由
①ゼロ金利等、低金利政策が長期に渡り続いているため、経済指標の結果によっての金融政策の変更期待が生まれにくい。
②指標の発表時間が、日本時間の午前中のものが多いため、欧米勢の金融関係者がライブで東京市場に参加しにくい。
③国際的に日本円は、「安全国通貨」としての評価が定着しており、経済指標の結果が良好でも買い材料になりにくい。(逆に、弱い場合も売り材料になりにくい)
などが考えられます。
この中で③が最大の理由と考えられるのではないでしょうか?
日本の経済指標の結果が良好であると言うことは、景気が良い事にほかなりませんが、日本の場合、景気の良さが必ずしも通貨の魅力を高める事にはなっていません。
それは景気が良い時期は、「金利」と言うマネーを生まない「安全通貨」を保有するメリットが薄いためです。
つまり、日本では経済指標の結果が良好というのは、他国のように通貨高が要因なのではなく、どちらかと言うと、通貨安要因になるのです。この様なことからも、日本の経済指標に為替市場が反応しにくいのも理解出来るかも知れません。
忘れてはいけない、キーパーソンの発言にも注意!!
為替相場を予測するには、経済指標だけでなく相場に影響力のある人物(キーパーソン)の動向にも注目し、その発言内容や動向(議会証言、記者会見、コメント)には気を付けておきたいです。
米国大統領、米財務長官、FRB(米国連邦準備制度理事会)議長
ECB(欧州中央銀行)総裁 日銀総裁 中国人民銀行総裁
世界的な投資家、ファンドマネージャー
などです。政治、経済ニュースを注視し、その時々のキーワードやキーパーソンを押さえておくと、相場が動いた要因や、参加者の心理をより理解しやすくなります。
為替相場の予測には
中長期はファンダメンタルズ分析で、短期はテクニカル分析が最適と言われてます。長期的に見てみるとると、為替は2国間の経済状態の比較で決まると言えます。
経済状態の目安となるのが、GDPや貿易額、景気、金利といった経済指標です。そうした要因から為替の動きを予測する「ファンダメンタルズ分析」は、中長期の為替相場の流れを予想するのに役立つとされてます。
ファンダメンタルズ分析をする際は、主に経済指標の結果発表に注目するとわかりやすいです。それに対し、日々の値動きなど短期的な変動は、主に為替市場の参加者の思惑によって決まって来ます。
参加者の多くは、毎日の経済指標やニュースを見て売買するほかに、チャートの形から将来の値動きを予測して売買します。
チャートから値動きを予測する手法が「テクニカル分析」です。基本的にはファンダメンタルズとテクニカルの両方を活用するべきなのでしょうが、FXでは特にテクニカルを重視する必要があります。
外貨預金やレバレッジ1倍のFXならファンダメンタルズ分析でも対応が可能でしょうが、レバレッジ(2倍~25倍)をかけるFXでは、具体的にどのタイミングで売買するかの目安が必要となります。
それを教えてくれるのがテクニカル分析です。重要な経済指標が発表されたときはテクニカルを無視して急激に相場が動くことがあるので要注意ですが、FXではテクニカル分析こそが、取引の勝敗を分けることになるとも言われてます。
短期的に相場を動かす経済指標は要チェック
国名 経済指標名 発表日時
アメリカ 雇用統計(失業率) 毎月第1金曜日 (21:30)
アメリカ ISM製造業景気指数 毎月第1営業日 (23:00)
アメリカ GDP速報値 1、4、7、10月下旬(21:30)
アメリカ FOMC政策金利 6週間ごと (3:15)
アメリカ 中古住宅販売件数 毎月25日 (23:00)
欧州(ユーロ圏) ドイツIFO景況感指数 毎月下旬 (18:00)
欧州(ユーロ圏) ECB政策金利 毎月初旬 (20:45)