先週金曜はアメリカ雇用統計発表日でした。6月の非農業部門雇用者数が市場予想+16.0万人に対して、+22.4万人という結果となり、ドル円は3週間ぶりとなる108.62円まで急騰！
先週前半に大幅下落したユーロ円とポンド円とは対照的な展開となっています。今週は要人発言が相次ぎますが、引き続きトランプ大統領の動向を注視しつつ取引してきましょう。
今週の経済イベントは以下の通りです。
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今週発表される重要指標
今週これから発表される重要指標・イベントをざっとまとめてみます。
7/8（月）
・日本時間08:50 日5月機械受注（市場予想前月比-4.7%、結果-7.8%）
・日本時間08:50 日5月国際収支・経常収支（市場予想1.2310兆円、結果1.3057兆円）
・日本時間09:30 黒田日銀総裁あいさつ
・日本時間15:00 独5月鉱工業生産（市場予想前月比+0.3%）
・ユーロ圏財務相会合
7/9（火）
・日本時間21:45 パウエルFRB議長あいさつ
・日本時間23:10 セントルイス連銀総裁あいさつ
・日本時間27:00 クオールズFRB副議長講演
・日本時間27:00 アトランタ連銀総裁発言
・EU経済・財務相理事会
7/10（水）
・日本時間10:30 中6月CPI（市場予想前年同月比+2.7%）
・日本時間10:30 中6月PPI（市場予想前年同月比+0.3%）
・日本時間17:30 英5月月次GDP（市場予想前月比+0.3%）
・日本時間17:30 英5月鉱工業生産指数（市場予想前月比+1.5%）
・日本時間17:30 英5月製造業生産指数（市場予想前月比+2.2%）
・日本時間23:00 パウエルFRB議長議会証言
・日本時間27:00 FOMC議事要旨
7/11（木）
・日本時間15:00 独6月CPI改定値（市場予想前月比+0.3%）
・日本時間18:30 BOE金融安定報告書
・日本時間20:30 ECB理事会議事要旨
・日本時間21:30 米6月コアCPI（市場予想前月比+0.2%）
・日本時間23:00 パウエルFRB議長議会証言
・日本時間24:00 ウィリアムズNY連銀総裁発言
・日本時間25:15 アトランタ連銀総裁講演
・日本時間25:30 リッチモンド連銀総裁講演
・日本時間25:30 ウィリアムズNY連銀総裁講演
7/12（金）
・中6月貿易収支（市場予想452.5億ドル）
・日本時間06:00 ミネアポリス連銀総裁発言
・日本時間18:00 EU5月鉱工業生産（市場予想前月比+1.7%）
・日本時間18:00 イタリア中銀総裁講演
・日本時間21:30 米6月PPI（市場予想前月比+0.1%）
今週の重要イベントはFOMC議事要旨（10日）、パウエルFRB議長発言（9～11日）、ECB理事会議事要旨（11日）、英月次GDP（10日）となります。パウエル議長の発言が立て続けに実施されるので、お見逃しなく！
個人的に注目しているのが、BOE金融安定報告書（11日）です。先週、カーニーBOE総裁による利下げ示唆でポンドが売られたこともあり、その内容はポンド円相場に大きな影響を与えることは必至でしょう。
そのほか、ユーロ圏財務相会合（8日）、EU経済・財務相理事会（9日）も予定されており、今週はドル、ユーロ、ポンドとバランスよく重要イベントが揃っている印象です。
ドル円
先週のドル円は雇用統計の結果で、一発逆転一人勝ち状態となりました。
大阪G20サミットでの米中首脳会談の内容、サミット直後のサプライズ米朝首脳会談などにより、ドル円は月曜オープンから大きく窓が開いてスタート。市場はこれらのニュースを歓迎し、ドル円は一時108.50円まで買われます。
利益確定売りも入って下げ始めた矢先、ホワイトハウス要人から「（G20サミットで発表された）ファーウェイへの制裁緩和は年10億ドルまで」との発言があり、市場はこれを受けて失望売り。。。早いペースで108円を下抜け、107.52円まで急落しました。
この水準で底を打つと、7/4のアメリカ独立記念日直前に再びドルの買い戻しが。107.88円まで復調するものの、雇用統計待ちと祝日の影響もあり、値動きは芳しくありません。相場が動かない状態は雇用発表直前まで続きます。
迎えた雇用統計本番、失業率と平均時給は市場予想を若干下回りましたが、非農業部門雇用統計は市場予想大幅超の+22.4万人という結果に。発表直後からドル円は急騰！あっという間に週高値を更新して108.62円にタッチ、108.45円で金曜クローズを迎えました。
急騰の反動もあり、本日は現状売りが優勢となっています。このまま108円を下回る価格に回帰するかが焦点となりますね。今週はFOMC議事要旨とパウエル議長はじめFRB要人発言が予定されています。早期利下げについて何かしらの追加コメントが出れば、相場は動くと思われます。今週の取引方針は引き続きとします。買いの場合は107.70円で買いエントリー、108.30円で利食い、損切りは107.40円に設定します。売りの場合、108.45円で売りエントリー、107.64円で利食い、108.70円に損切りを設定します。
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ユーロ円
先週のユーロ円は大きく崩れました。
ドル円同様、週末の米朝首脳会談実施がリスク後退と受け止められ、ユーロ円も20Pipsほど上にギャップを開けてスタートしました。しかし、5/22以来の23.34円にタッチすると利益確定売りが大量に入ります。
あっという間に窓が埋められ、ユーロ円は122円.36円まで売られます。この水準でなんとか踊り場になりましたが、「ラガルドIMF専務理事が次期ECB総裁に」のニュースが報じされると、ワイトマン独中銀総裁が次期総裁から外れたことに失望売りが。。
ユーロ売りの勢いは凄まじく、水曜東京時間でも121円台になっても下げ止まりません。121.41円で底を打ちましたが、ユーロの買い材料がないこと、そしてアメリカ独立記念日でアメリカ時間の取引減少により、値動きは緩慢に。金曜も方向感が無いまま121.75円で金曜クローズとなりました。
今週はECB理事会議事要旨、ユーロ圏財務相会合、EU経済・財務相理事会、イタリア中銀総裁発言、など先週よりも重要イベントが揃っています。ドラギECB総裁が示唆した追加金融融緩和について、追加発言があれば、ユーロに買いが入ることは間違いないでしょう。現在下げているユーロ円ですが、ここからさらに下げるとは思いづらいので、先週の底値でも買い戦略をとってみましょう。買いエントリーは121.30円、利食いは122.00円、損切りは121.00円にそれぞれ置きます。
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ポンド円
ポンド円もユーロ同様、大きく下に動きました。
先週のポンド円はユーロ円と非常に似通った振る舞いを見せました。月曜オープンから積極的に買われると6/12以来に137.77円に達します。直後に利益確定売りが入り、結局の価格が先週の高値となりました。
ポンド円の売り要因となったのが、カーニーBOE総裁の発言です。火曜の講演にて、カーニー氏は保護主義が世界経済に与える悪影響を警告し、何かしらの政策の必要性を述べました。これが利下げ示唆と受け取られ、ポンドに大量の売りが入りました。
日が変わってもポンド売りは止まらず、水曜に121.41円に達すると、押し目買いが見られるようになりました。アメリカ祝日もあり、ポンド相場はかなり閑散な状態に。雇用統計もあるため、相対的にポンドへの注目度は下がった格好です。
カーニー総裁の発言以降、材料らしい材料も無く方向感に欠ける展開が続き、136.03円で金曜クローズを迎えました。本日のポンド円は今のところ売りが優勢。どこまで下がるかは未知数ですが、押し目買いを選択しようと思います。買いエントリーを135.35円、利食いを136.20円、損切りは135.10円にそれぞれ置きます。
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以上、ドル円、ユーロ円、ポンド円についてトレード戦略を考えてみました。
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