先週はパウエル議長による2回の議会証言がFX市場のメインイベントとなり、ドルの動きに大きな注目が集まりました。

さらに、ECB理事会議事要旨や英GDPなどの指標、欧州での政治イベントもあり、ユーロならびにポンドも大きく動いた一週間でしたね。

まずは今週の経済イベントをチェックしましょう。

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今週発表される重要指標

今週これから発表される重要指標・イベントをざっとまとめてみます。

7/16（火）
・日本時間17:30　英6月失業率（市場予想3.8%）
・日本時間18:00　独7月ZEW景況感指数（市場予想-22.3）
・日本時間21:00　カーニーBOE総裁発言
・日本時間21:15　アトランタ連銀総裁講演
・日本時間21:15　ボウマンFRB理事講演
・日本時間21:30　米6月小売売上高（市場予想前月比+0.1%）
・日本時間22:15　米6月鉱工業生産（市場予想前月比+0.1%）
・日本時間25:20　ダラス連銀総裁発言
・日本時間26:00　パウエルFRB議長発言
・日本時間28:30　シカゴ連銀総裁発言

7/17（水）
・日本時間17:30　英6月コアCPI（市場予想前年同月比+1.8%）
・日本時間18:00　EUコアHICP改定値（市場予想前月比+1.1%）
・日本時間21:30　米6月住宅着工件数（市場予想年率換算126.0万件）
・日本時間21:30　米6月建設許可件数（市場予想年率換算130.0万件）
・日本時間27:00　ベージュブック
・G7財務相&中銀総裁会議（～18日）

7/18（木）
・日本時間08:50　日6貿易統計（市場予想季調後-1409億円）
・日本時間17:30　英6月小売売上高（市場予想前月比-0.3%）
・日本時間21:30　米7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数（市場予想5.0）
・日本時間22:30　アトランタ連銀総裁講演
・日本時間23:00　米6月景気先行指標総合指数（市場予想前月比+0.1%）
・日本時間27:15　ウィリアムズNY連銀総裁講演

7/19（金）
・日本時間08:30　日6月全国消費者物価指数（市場予想前年同月比+0.7%）
・日本時間23:00　米7月ミシガン大学消費者態度指数（市場予想98.9）
・日本時間24:05　セントルイス連銀総裁発言
・日本時間29:30　黒田日銀総裁発言

先週に引き続き、パウエルFRB議長発言（16日）が予定されています。これが今週の重要イベントであることは間違いありません。FRB要人発言も立て続けにあり、今月のFOMCでの利下げについて発言が出るかチェックしましょう！また、カーニーBOE総裁発言（16日）、EU HICP（17日）、日CPI（18日）も比較的重要です。

そのほか、独ZEW（16日）、米小売売上高（16日）、黒田日銀総裁発言（19日）もなにかしら相場に影響を及ぼす可能性があるかもしれません。

G20以降、米中と米朝の問題が一旦トーンダウンした一方で、米イランの対立が深刻になってきています。米イラン対立に関する報道はFX市場に影響をもたらすので、このトピックも引き続き追っていくことをおすすめします。

ドル円

先週のドル円は週前半は好調なドル買いでしたが、パウエルFRB議長の証言によって、一転して売りにトレンド転換となりました。

週前半は雇用統計の流れを受けた強気な買いに支えられ、ドル円は108.95円と109円直前まで価格が伸びます。何度か109円乗せをトライしますが上値は伸びず、利益確定売りとの揉み合いに。

108.80円を死守していましたが、10日のパウエルFRB議長証言にて「今月のFOMCで利下げする用意あり」の発言により、ドル円は急落！この日は108.44円まで下げましたが、イラン情勢の緊迫化もリスクオフ要因として働き、11日も売られて108円割れ。。。107.92円で底を打ちます。

同日、2回目のパウエル氏議会証言がありましたが、これは新情報なく、ドル円の押し目買いによる買い支えが目立ちました。108.60円まで戻しましたが、12日には週末から3連休を控える東京勢がポジション解消のドル売りに。米金利低下も売り材料となり、一日を通してドル売りの勢いは強く、107.87円で金曜クローズを迎えました。

三連休最終日の月曜にはドルに買いが入り、108円乗せを試す買いが目立っています。本日も買いからスタートしており、108円台に乗せるか注視しましょう。今週はパウエルFRB議長発言（16日）を筆頭に、FRB要人の発言が相次ぎます。イラン情勢と併せて、利下げに関するコメントをチェックしてトレードに活かしたいところです。

今週の取引方針は中立を維持します。買いの場合は107.83円で買いエントリー、108.40円で利食い、損切りは107.60円に設定します。売りの場合、108.50円で売りエントリー、108.00円で利食い、108.80円に損切りを設定します。

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ユーロ円

先週のユーロ円は上下幅の大きなレンジ相場となりました。

週末に、「ギリシャ政権交代」「ドイツ銀行の大型経営再建」といったEU圏の冴えないニュースが流れたため、ユーロ円は売りからスタート。その後、ドイツ経済指標の好調さを受けて、ユーロが再び買い戻されます。