ドル独り勝ち!のように見えたFX市場ですが、先週はまさかの全面円高進行。。。とくにドル円の崩れっぷりが印象的でしたね。
先週は10月第一週ということで、アメリカ雇用統計が相場変動の要因になるかと思いきや、ISM製造業景況感指数とISM非製造業景況感指数が予想外に大きな影響を及ぼしました!
詳細な解説は以下で行いますので、ますは今週の経済イベントからご紹介します。
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今週発表される重要指標
今週これから発表される重要指標・イベントをざっとまとめてみます。
10/7(月)
・中国&香港祝日
・豪州祝日
・日本時間15:00 独8月製造業新規受注(市場予想前月比-0.3%)
・日本時間23:00 ミネアポリス連銀総裁発言
10/8(火)
・日本時間08:50 日8月国際収支・貿易収支(市場予想364億円)
・日本時間10:45 中9月サービス部門PMI(市場予想52.0)
・日本時間13:00 カーニーBOE総裁発言
・日本時間15:00 独8月鉱工業生産(市場予想前月比-0.1%)
・日本時間21:30 米9月PPI(市場予想前月比+0.1%)
・日本時間26:30 シカゴ連銀総裁発言
・日本時間26:50 パウエルFRB議長発言
10/9(水)
・日本時間23:30 パウエルFRB議長発言
・日本時間27:00 FOMC議事要旨
・IMF「世界経済見通し」
・ユーロ圏財務相会合
10/10(木)
・日本時間08:50 日8月機械受注(市場予想前月比0.0%)
・日本時間17:30 英8月月次GDP(市場予想前月比+0.0%)
・日本時間17:30 英8月鉱工業生産指数(市場予想前月比+0.0%)
・日本時間20:30 ECB理事会議事要旨
・日本時間21:30 英9月CPI(市場予想前月比+0.1%)
・米中閣僚級貿易協議(~11日)
・EU財務相理事会
10/11(金)
・日本時間06:30 クリーブランド連銀総裁講演
・日本時間07:30 アトランタ連銀総裁講演
・日本時間15:00 独9月CPI改定値(市場予想前月比+0.0%)
・日本時間21:00 ミネアポリス連銀総裁発言
・日本時間23:00 米10月ミシガン大学消費者態度指数(市場予想92.0)
・日本時間26:15 ボストン連銀総裁講演
・日本時間28:00 ダラス連銀総裁講演
・米中閣僚級貿易協議
今週の経済指標カレンダーでは、欧米の中央銀行関連のイベントが集中しています。
今週はこれ以外に、ユーロ圏財務相会合(9日)、EU財務相理事会(10日)、米中閣僚級貿易協議(10~11日)と政府間交渉・国際イベントも予定されています。とりわけ、米中協議が重要で、米中貿易戦争解決に進展がみられればドルに大きな買いが入る可能性があります。
引き続き、売り中心にありつつも突発的なイベントには注意して取引していきましょう!
ドル円
ドル円はISMが2か月連続「不況」のサインを示したことで、トレンドが「売り」に転換してしまいました。。。
中華圏で国慶節ウィークが始まったため、東京時間はいつもと比べて動きがみられず、欧米勢が市場に入ってきてから取引が活発になる展開が先週の特徴でした。
先週のドり売り要因となった「ウクライナ疑惑」ですが、議席勢力図から言って弾劾裁判実施の可能性は低いことが明らかになり、ドルの買い戻しが進みます。この流れにより、週前半108.44円までドル円は上昇しますが、火曜深夜に相場のターニングポイントとなったISM製造業の発表が。。
市場予想50.1に対して、47.8という予想以上に悪い結果。2か月連続でISM製造業が「不況」の兆候を示したため、市場参加者はドル売りに走ります。短期的に80Pipsほど下げました(108.44円→107.65円)。
日付が変わっても107.60円台で耐えていたドル円ですが、エアバスへの補助金をめぐる米EUの対立に関して、「WTOがアメリカの対EU関税を承認」というニュースが流れたため、均衡状態は崩れます。ドル円は再び売られ、一時107円割れ直前まで下がりました。
いったん持ち直したが、木曜に発表されたISM非製造業が基準値50を維持したものの市場予想を下回ったため、ついに107円割れ。一時、106.47円にタッチしました。アメリカ雇用統計発表日だった金曜は雇用統計待ちのためか、若干買い支えられドルがさらに売られる光景は見られません。注目のアメリカ雇用統計は良くも悪くもない中途半端な数字が大半でしたが、失業率が50年ぶりの低水準である3.5%となったことでドルは上昇!短期的に107.12円まで回復しました。
しかし、このドル買いは一過性で、すぐに売りぬかれて結局106.89円で金曜クローズを迎えます。今週は、パウエルFRB議長とFOMC議事要旨から今後の利下げに関する追加情報が出るか、が大きな会議となります。今週の取引方針は戻り売り戦略を採用します。107.15円で売りエントリー、106.60円で利食い、107.40円に損切りを設定します。
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ユーロ円
先週のユーロ円は売りトレンドが継続しているものの、値動きが比較的活発で荒れた展開でした。
ユーロ円は月曜から売り先行でスタート。国慶節により市場参加者が少ないためか、買い支えが弱く118円割れ。。一時は117.69円まで下落しましたが、欧米時間に入ると、この水準で買い戻し。118円に届きませんが、底を打ちました。
10月初日の火曜は前日の流れから買いでスタート。下げた分を取り戻して118円にタッチ。しかし、同日発表された欧州の製造業PMIが軒並みイマイチで一転売りに。。。117.70円でなんとか下げ止まります。
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水曜も同様に118円回復を目指す買い注文が入りますが、「エアバス補助金に関する、アメリカの対EU関税」のニュースが買いトレンドを打ち消してしまいました。持ちこたえていた117.80円前後のラインを下に抜け、ユーロ円は117.35円まで売られることに。
木曜には非製造業PMIが発表されましたが、これもまちまちな数字でユーロ売りを止めることはできません。売りトレンドは継続され、117.10円台まで下がりました。しかし、市場心理として「117円割れはやりすぎ」と判断されたのか、現在も117.10円のラインが固く死守されています。
金曜のアメリカ雇用統計でユーロドルが上昇したことで、ユーロ円も若干買われ117.32円で週末を迎えました。今週のユーロ円はECB理事会議事要旨が相場に大きなインパクトを与える可能性がありそうです。EU圏の経済指標が少ないため、基本的にはトレンドに従ってトレードを進めていきましょう。ひとまずは売り継続としてみます。売りエントリーは117.50円、利食いは117.10円、損切りは117.82円とします。
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ポンド円
週前半トレンドの転換かと思われましたが、先週のポンド円相場も週半ばから後半にかけて売りトレンドが進行していきました。
月曜はGDP改定値をはじめ、イギリス経済指標が相次いで発表されました。経常収支など市場予想を下回ったデータもありましたが、おおむね市場予想通りであったためポンド売り材料とはみなされず、ポンド買いが進みます。この日は一時133.32円にタッチするなど、上々の滑り出しでした。
しかし火曜日、アメリカのISM製造業指数が大幅減となったことで円買いがポンド円にも波及。なんと150Pips近く下げました(133.26円→131.83円)。信用的だったのは下げた直後に反転上昇したことですね。この「行って来い」の展開でストップロスに巻き込まれた方もいたんではないでしょうか。。。
この反転により132.60円台まで戻しましたが、150Pipsのギャップを埋めることはできず133円への到達はまだ実現していません。水曜には建設業PMIが発表に。これが市場予想を下回ったため、再度のポンド売りです。131.62円まで週安値を更新しました。買い材料がなかなか見当たらない中、ポンド買い勢は健闘しており、131.50~60円のラインを維持。
木曜には、ジョンソン首相がEU離脱交渉のネックとなっている「バックストップ条項」について新たな提案を発表。イギリス側が大幅な大経をした提案となったため、交渉進展が期待され、ポンドに買いが入り、ポンド円は132.49円にタッチ。しかし、バルニエEU主席交渉官などEU要人からの芳しくない反応が奉持されると、再びポンドは「行って来い」の売りに。。買われた分がほとんどチャラになり、131.77円で下げ止まりました。
金曜はこれまでと比較して落ち着いた展開。アメリカ雇用統計でポンドドルが下げた影響で、ポンド円も131.35円まで下げましたがこれは一時的な反応。買い戻されて131.83円で金曜クローズを迎えました。
今週はカーニーBOE総裁発言以外、ポンドに関する指標・イベントがありません。そのため、ブレグジットに関する報道が取引材料となるのは間違いないでしょう。ひとまずは戻り売り戦略を行うことをお勧めします。売りエントリーは132.40円、利食いは131.77円、損切りは132.68円に設定します。
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以上、ドル円、ユーロ円、ポンド円についてトレード戦略を考えてみました。
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