アメリカ雇用統計とは、アメリカ合衆国厚生労働省が毎月第一金曜日に公表する一連の統計レポートのことを指します。失業率、非農業部門雇用者数変化、平均時給など、10項目から構成されています。
定職に就き、可処分所得に余裕がある人が増えれば、モノやサービスの購入が増加して国内の経済活動は活発になっていきます。つまり、雇用環境の良し悪しが経済活動の活発さにつながっていると言えます。このような観点から、雇用統計はその国の経済活動を象徴する統計として、数ある経済指標の中でも最も影響力の大きなものといわれています。
そんな雇用統計の中でも、アメリカ雇用統計がFX市場で最も影響力のある経済指標の1つで、雇用統計発表直後にはドル相場が大きく乱高下します。雇用統計発表前日などには、「雇用統計待ち」と呼ばれる取引活動が少なくなる現象がしばしば見られます。
このアメリカ雇用統計に先立ち、毎月第一水曜日にはアメリカの給与計算代行会社ADP(Automatic Data Processing)社が独自調査に基づき「ADP雇用統計」というレポートを発表します。このADP雇用統計も投資家からは非常に重要視されています。