YCCとは「Yield Curve Control」の略で、日本銀行が金曜政策の一環として長短金利操作を行うことを言います。
2016年9月の日銀金曜政策決定会合において、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の1つとして導入されました。金融機関が保有する日銀当座預金の金利にマイナス金利を適用すると同時に、10年物国債の利回りが0%程度で推移するように誘導します。
実際には、公開市場操作などを駆使してイールドカーブを調節しています。
イールドカーブ|海外FXお役立ちガイド
NAHB住宅市場指数は、NAHB(National Association of Home Builders、全米住宅建設業者協会)が毎月発表している、米国内の不動産業者の景況感を示す指標です。
NAHBに加盟している住宅建設業者を対象にした、今後6ヶ月の住宅販売の動向に関するアンケートを集計して算出されます。50を分岐点としており、50を上回れば市場市場は明るいと判断され、50を下回ると悲観的な見通しと見られます。
ケース・シラー住宅価格指数と並んで、不動産市場に関する重要な経済指標となっています。
ADP雇用統計とは、アメリカの給与計算代行会社ADP(Automatic Data Processing)社が独自調査に基づき発表している雇用者数変化に関するレポートです。毎月第一水曜日に公表されます。
数十万社の顧客企業を米国内に抱えるADP社のデータは信頼性が高いため、2日後の毎月第一金曜日にアメリカ厚生労働省が発表する「非農業部門雇用者数」の先行指標として、FX市場では高い注目を集めています。そのため、雇用統計と共に、為替相場に大きな影響を与える代表的な経済指標の1つとなっています。
アメリカ雇用統計|海外FXお役立ちガイド
非農業部門雇用者数|海外FXお役立ちガイド
しかし、ADP雇用統計と非農業部門雇用者数が必ずしも似通った値になるとは言えません。ADP雇用統計が良い数字(悪い数字)だったのにもかかわらず、非農業部門雇用者数が悪い結果(良い結果)となることもしばしばありますので、ご注意ください。
BOE(Bank of England)とは、イギリスの中央銀行であり、イギリス国内の金融政策やポンド通貨発行などを担当しています。日本語では、「イングランド銀行」と訳されます。
BOEの起源は1694年に遡り、当時独立王国だったイングランドが戦費調達の目的で世界最初の株式組織の銀行として設立しました。イギリスが大英帝国として栄華を極めていた19世紀に、イングランド銀行は「世界の銀行」と呼ばれ、世界各地の政府や企業・鉱山・プランテーションに対して、投融資を行い、巨額の利益を稼いでいました。
第2次世界大戦後の1946年に国有化され、財務相の下部組織として管轄下にありました。1997年に金融政策の決定権が与えられ、イギリス政府からの独立性が担保されています。
Buy On Dips(バイ・オン・ディップス)とは、自分の予想した価格水準よりも下落した時点で買う、または予想レンジの下限で買うことを言います。押し目買いとも呼ばれます。「すぐに買う」よりは弱い買い意欲の状態を示します。
この逆の意味で、S自分の予想価格より上昇した時点で売る、または予想レンジの上限で売ることを「Sell on Rallies」と言います。
CMEは、「Chicago Mercantile Exchange(シカゴ・マーカンタイル取引所)」の略称で、 CMEグループが所有・運営する、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴにある北米最大の金融商品・デリバティブ取引所です。
前身は1898年にシカゴ商品取引所から独立したシカゴ・バター・卵取引所であり、1919年に現名称に改組されました。CMEは1990年前半に電子取引システムの導入に乗り出し、大きく躍進していきます。
2007年よりCMEはシカゴ商品取引所、ニューヨーク・マーカンタイル取引所など協業他社を相次いで買収し、一大グループを形成しています。
CPI(Consumer Price Index)とは、一国内の消費者世帯が購入する商品・サービスの価格の変動を表す経済指標です。「消費者物価指数」とも呼ばれます。
日本では、1995年当時の物価水準を100としたときに現在の物価がどの程度差があるのかを測って、CPIが算出されています。CPIが100を超えていれば「物価は上昇」、100を下回っていたら「物価は下落」と判断されます。
CPIは景気対策、金融政策などの決定に広く活用されています。例えば、国民年金や厚生年金において、物価が変動しても実質的な給付水準を維持できる支給額を決定するための基準として、CPIが利用されています。CPIから、価格が季節要因の影響を受けやすい生鮮食品を除外して再計算した「コアCPI」という派生指数も存在します。
生産価格の変動を算出したPPI(卸売物価指数)、企業購買担当者へのアンケート調査を基に算出したPMI(購買担当者景気指数)という経済指標も比較的重要な経済指標となっています。
ECB理事会(ECB Council)とは、欧州単一通貨であるユーロの金融政策を担うECB(欧州中央銀行)の最高意思決定機関です。ECB理事会は第一木曜、第三木曜の毎月2回開催されます。
ECB理事会はECB幹部6名(総裁、副総裁、専務理事4名)とユーロ圏各国中央銀行総裁19名の合計25名で構成されています。会合では、政策金利の見直し、物価安定のための通貨供給量の調整など、金融政策を決定しています。
ECB理事会終了後に開かれるECB総裁の記者会見での発言はFX市場参加者から注目を集め、しばしばユーロ、ポンドなどの為替レートに大きな影響を与えます。因みに、米国のFRBや日本の日本銀行と異なり、金融政策決定に関する議事要旨を公開していません。
EPAとは、「Economic Partnership Agreement」の略であり、日本語では「経済連携協定」と呼称されます。2か国以上の国・地域間で、自由貿易協定(FTA)の内容に加えて、貿易以外の分野も含めて締結される包括的な協定になります。
EPAが対象とする分野は、FTAに関連する貿易の自由化、適役国間の経済取引の円滑化、経済制度の調和、経済協力の促進などを含みます。FTAをさらに発展させ、人材の移動や投資ルールの整備など、より深い協力関係を構築することが特徴となります。
欧州連合(EU)は、ヨーロッパにおける国家連合体です。その本部はベルギーの首都ブリュッセルにあります。
1993年11月にマーストリヒト条約によって発足し、前身のEC(欧州共同体)を基礎に、外交・安全保障政策の共通化、経済・通貨統合の実現を目的としています。EU加盟国はそれぞれ主権国家ですが、経済政策など主権の一部をEUに委譲している点で、他の国家共同体とは異なります。
2019年現在、EU加盟国は28か国であり、EU域内の人口は5億人を超えています。EU域内では、出入国や税関審査が廃止されており、人・モノが自由に移動できるになっています。
2016年6月23日の国民投票をきっかけとした、イギリスのEU離脱の動き「ブレグジット」によって、そのあり方がが今問われています。
ECB(European Central Bank)は、欧州単一通貨であるユーロの金融政策を実施する中央銀行です。日本語では、「欧州中央銀行」と呼ばれます。
1999年のユーロ発足に先立ち、1998年に新たにユーロに関する諸業務と金融政策を執り行う機関として、ECBは設立されました。本拠地はドイツのフランクフルトにあります。他国では、自国通貨の金融政策を管理するため、1国に中央銀行は1つ存在しますが、ユーロはEU加盟国 の多くで採用されているため、ECBはユーロ圏全体の中央銀行として位置づけられています。
ECBの最上課題は、ユーロ圏内の物価の安定にあります。これ以外に、ユーロの発行・管理、公開市場操作、ユーロ加盟国の公的外貨準備の保管、公定歩合の調整などを行っています。毎月第1、第3木曜日に、金融政策を決定するためのECB理事会が開催されています。
ドル、円などに匹敵する流通量を誇るユーロですが、加盟国側に金融政策の裁量権が無いこと、加盟国に高い財政規律ルールを課していることがしばしば不満・批判の種となっています。
FFレート(Federal Funds Rate)とは、アメリカの民間銀行が短期金融市場で資金を調達する際に適用される金利です。米国の代表的な短期金利の指標で、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の誘導目標とされています。
アメリカの民間銀行は預金預かり高に応じて、連邦準備銀行に預金残高の一定割合を準備金として預け入れることが義務付けられています。この準備預金のことを「フェデラル・ファンド」と呼びます。このフェデラル・ファンドが不足している銀行は、短期市場にて資金を調達する必要があるのですが、この資金調達にFFレートが適用されています。
繰り返しになりますが、FRBは金融政策の一環でFFレートの調整をして、国内の通貨流通量を操作します。この金利変動はドル円などFX相場の変動に大きな影響をもたらします。
FOMC(Federal Open Market Committee)とは、米国の金融政策を議論・決定する会合です。日本語では、「連邦公開市場委員会」と呼ばれています。
米国の中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)が定期的に開催する、金融政策に関する最高決定会合の位置づけがされています。FOMCには、常任委員としてFRB理事7名とニューヨーク連銀総裁、そして持ち回り委員として地区連銀総裁が4名の、計12名で構成されます。FOMCはこの12名で、6週間ごとの火曜日に年8回開催されています。
FOMCでは、マネーサプライ(通貨供給量)の調節、政策金利・為替レートについての議論・誘導、などの項目について議論を行います。FOMCによって決定された政策金利の数字は為替相場の変動に大きな影響をもたらします。加えて、FOMC後に予定されているFRB議長の記者会見、ならびにFOMC2日後に公表されるFOMC議事録、3週間後に公表されるFOMC議事要旨もそれぞれFX市場における取引材料として非常に重要とみなされています。
FRB(Federal Reserve Board)とは、アメリカ合衆国の中央銀行に相当する機関です。日本語では、「連邦準備制度理事会」と呼ばれます。
FRBは1913年に成立した連邦準備法(Federal Reserve Act)に準拠して設立されました。FRBは公定歩合・FFレートの調整、金利誘導目標の決定、市中銀行の監督、公開市場操作など金融政策の決定を担っています。
FRBはアメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.に置かれ、7名の理事(うち議長1名、副議長1名)から構成されています。議長・副議長以外の5名の理事は、FRB傘下である12の地区連邦準備銀行総裁から輪番制で4名が選出され、そしてニューヨーク地区連銀総裁が常任理事となっています。
FRB理事はアメリカ合衆国大統領によって指名され、議会上院の承認を経て任命されます。任期は14年であり、うち議長・副議長の任期は4年で再任が可能です。
FTAとは、「Free Trade Agreement」の略語であり、日本語では「自由貿易協定」と呼ばれています。
2か国以上の国・地域が関税や輸入割当等の貿易に関する制限措置を削減・撤廃することを定めた協定です。FTAはWTO協定によってしっかりと定義された貿易枠組みであり、締結国間の自由な貿易を実現し、相互の貿易と投資の拡大を目指すものです。
一般的に、FTAは政府間交渉、政府間の大筋合意で妥結、政府代表による署名、参加国議会での批准、という流れをを経て発効します。
GDP(Gross Domestic Product)とは、一定期間内に一国内で産み出された商品・サービスの付加価値の総額です。日本語では、「国内総生産」と呼ばれます。
国の経済指標の1つであり、一国の経済が前年もしくは前四半期と比べて、どの程度拡大したかもしくは縮小したかを計る目安として使われています。
GDPの伸び率は「経済成長率」と呼ばれ、その国の経済活動が好調であるか、または不調であるかを示します。経済成長率は為替レートの動きに大きな影響をもたらすことがあります。
1980年代頃まではGNP(国民総生産)が経済の規模を計る指標として使われていましたが、国境を越えた経済のグローバル化が進むにつれて、GDPの有効性が高まりGNPに取って代わりました。
GNP|海外FXお役立ちガイド
GDPは算出方法の違いにより、「名目GDP」と「実質GDP」という2つに分かれます。名目GDPは現在時点の市場価格に基づいて計算されたGDPであり、物価の影響を強く受けます。一方、実質GDPは物価変動による価格変化の影響を排除して計算されており、経済分析には実質GDPが参照されることが多いです。
GNP(Gross National Product)とは、一定期間内にある国に居住する個人・企業によって新しく生産された商品やサービスの付加価値の総額です。日本語では、「国民総生産」と呼ばれます。
1990年代以前まで、国の経済活動の規模を表す重要な経済指標の1つとして利用されていましたが、80年代以降、対外投資など海外での生産活動が活発化したこともあり、「GNPでは一国の生産量を正しく測定できない」との考えが主流になりました。そのため、90年代からはGNPの代わりに、GDP(Gross Domestic Product、国内総生産)が指標として使われるようになりました。
HICP(Harmonised Index of Consumer Prices)とは、欧州連合統計局がEU加盟各国の消費者物価指数を統合して算出した指標です。簡単に言うと、EUの消費者物価指数(CPI)のことです。
CPIが日本やアメリカなど1国の物価水準を示しているの対して、HICPはEU加盟国のCPIから構成されています。
IMF(International Monetary Fund)(国際通貨基金)とは、第二次世界大戦後に国際金融や外国為替相場の安定を図る目的で設立された国際連合の専門機関です。日本語では、「国際通貨基金」と呼ばれます。
IMF本部は、アメリカのワシントンD.C.にあります。1944年のブレトン・ウッズ会議でIMF設立が決定されました。日本がIMFに加盟したのは、1952年8月で、2018年現在、IMF加盟国は189ヶ国となっています。
IMFの主な任務は加盟国の為替政策を監視し、加盟国出資金を原資として、国際収支が悪化した加盟国へ融資などを実施しています。こうした行動により、国際貿易の促進、加盟国の雇用・国民所得の増大、 為替相場の安定の実現に寄与しています
世界銀行とともに、国際近秩序の基盤を担っています。
ISM製造業景気指数とは、米国供給管理協会(ISM, Institute for Supply Management)が発表する、米国内の製造業企業の購買担当役員へのアンケートを基にした企業景況感を示す経済指標です。米国製造業に関する重要指標で、約350社がアンケートに参加しています。
新規受注、生産、雇用、在庫などに関して、1ヶ月前との比較を「良い・同じ・悪い」の3択で回答したものを集計して算出されます。ISM製造業景気指数は毎月第1営業日に発表され、米国の主要指標の中でもっともはやく公表されるため、FX市場での注目度は非常に高くなっています。
基準値は50で、これを上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断されます。1931年の調査開始以来、FRBはこの指数が50を下回った状況で利上げをしたことがないので、FRBの金融政策を見極める意味でも注目されています。
アメリカの製造業関連の指標について、市場参加者はフィラデルフィア連銀製造業景況指数とニューヨーク連銀製造業景況指数で大まかな方向性を掴み、翌月のISM製造業景気指数で実際の値を確認するという流れになっています。
ISM製造業景気指数とは、米国供給管理協会(ISM, Institute for Supply Management)が発表する、米国内非製造業企業の購買担当役員へのアンケートを基にした企業景況感を示す経済指標です。米国製造業に関する重要指標で、約300社がアンケートに参加しています。
新規受注、生産、雇用、在庫などに関して、1ヶ月前との比較を「良い・同じ・悪い」の3択で回答したものを集計して算出されます。ISM製造業景気指数は毎月第3営業日に発表され、ISM製造業景気指数同様、FX市場での注目度は非常に高くなっています。
基準値は50で、これを上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断されます。1931年の調査開始以来、FRBはこの指数が50を下回った状況で利上げをしたことがないので、FRBの金融政策を見極める意味でも注目されています。
IFD注文とは、新規のエントリー注文とそのポジションを決済する注文の2つを設定して出す注文方法のことを言います。「If Done」という英語の省略形から「IFD」と表記されます。「イフダン注文」と呼ばれることもあります。
新規注文と利益確定注文を組み合わせることはもちろんのこと、新規注文と損切り注文を組み併せることもできます。
具体的なIFD注文の使い方は以下のページをご覧ください。
MT4/MT5でIFD注文をしてみよう|海外FXお役立ちガイド
Ifo企業景況感指数とは、ドイツ企業へのアンケートを基に算出される経済指標です。ドイツの経済調査機関「Information and Forschung(Ifo)」が調査・公表をしています。
Ifo企業景況感指数は、7,000社以上のドイツ系企業に対するビジネス動向に関するアンケート調査から成り立っています。ドイツ経済、ひいては欧州経済の景気動向を知るうえで非常に重要な経済指標として位置づけられています。
この指数は1991年を基準年とし、その年のデータを100に設定しています。この基準を上回っているか下回っているかで、足元の経済状態の良し悪しを判断します。ドイツの経済指標として、ZEW景況感指数も有名ですが、Ifo指数は調査対象数がZEWよりも多く、より正確であると言われています。
IFO注文とは、新規のエントリー注文と、そのポジションの利益確定注文、さらには損切り注文の3つを同時に出す注文方法のことです。IFD注文とOCO注文を組み合わせた性質を持っているため、「IFDOCO(イフダンオーシーオー)注文」とも呼ばれることがあります。IFD注文とOCO注文については、以下の解説ページをご覧ください。
IFD注文|海外FXお役立ちガイド
OCO注文|海外FXお役立ちガイド
IFO注文を使うと、ポジション発注から利益確定・損切りまですべて自動で行えるので、忙しい方にピッタリの注文方法だと言えます。具体的なIFO注文の使い方は以下のページをご参照ください。
MPC(Monetary Policy Committee)とは、イングランド銀行(BOE)に設置されている委員会で、同行の金融政策を協議する機関です。日本語では、「金融政策委員会」と呼ばれます。
従来、政策金利などは英大蔵省が担当していましたが、1998年のイングランド銀行法により、政策金利を決定する権限がイングランド銀行に移譲されました。MPCは毎月上旬の水曜と木曜に開催され、政策金利は木曜日の会合終了後に直ちに発表されます。
その2週間後に同月のMPC議事録が公表されますが、これはポンド相場に比較的大きなインパクトを与えるため、重要なトレードイベントとなります。
NAHB住宅市場指数とは、全米住宅建設業者協会(National Association of Home Builders; NAHB)が毎月発表している、米国内の住宅建設業者の景況感を表す経済指標です。
NAHBに加盟する住宅建設業者に対して、今後6か月の住宅販売の予測についてアンケートを実施して数値を算出しています。
この指標は50を分岐点とし、50を上回ると「今後の住宅市場は上向きである」と解釈され、反対に50を下回ると「今後の住宅市場の先行きは暗い」と判断されます。
NASDAQ(ナスダック)とは、ニューヨークに本拠地を置く、世界有数の取引所運営会社(NASDAQ Inc.)です。また、同社が運営する株式取引所「NASDAQ Stock Market」を指すこともあります。NASDAQという名称は、「National Association of Securities Dealers Automated Quotations」の略です。
NASDAQの歴史は、1971年2月4日に全米証券業協会が開設した世界初の電子株式市場に端を発します。その後、2005年には市場運営会社NASDAQ Inc.として、株式公開を行いました。
NASDAQ市場にはハイテク関連企業やインターネット関連企業が数多く上場しています。アップル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフト、アルファベット、インテルといった大企業から、ネットフリックス、テスラなどのベンチャー企業も多数上場しており、米国の代表的な株式指標と位置付けられています。
このNASDAQで取引されている約5,500銘柄のすべてを時価総額加重平均で算出した株式指数が「ナスダック総合指数」です。
OTC取引とは、証券取引所などを介さずに売り手と買い手が一対一で、値段・数量などを決めて行う取引です。英語の「Over The Counter」の頭文字からつけられています。 「店頭取引」「相対取引」とも呼ばれます。
OTC取引は国内FX会社で一般的に採用されています。 例えば、個人投資家が米ドル/円の買いポジションをすると、国内FX会社はこの取引の相手方となり米ドル/円の売りポジションを保有することになります。
OTC取引を採用している国内FX会社の問題点として上げられるのが、投資家と国内FX会社間の利益相反です。 つまり、投資家が損失を出すことにより、相対する国内FX会社が利益を得ています。 また、国内FX会社が為替レートを自由に設定できるため、国内FX会社によって価格が相殺されてしまうと、投資家に損失が発生する可能性があります。
このような理由により、相対取引は不透明な取引形式であると言われています。海外FXでは、投資家の注文をカバー先の金融機関に渡すSTP方式や、 金融機関、証券会社、ファンド、大口トレーダーなどが参加する取引ネットワークに注文を流すECN方式を採用しており、投資家と海外FX会社間の利益相反は発生しません。
OCO注文とは、2つの注文を出しておき、どちらか一方の注文が約定したらもう片方の注文が自動的にキャンセルになる注文方法のことを言います。OCOの3文字は、「One side done then Cancel the Other order」という英文の略になっています。
保有中のポジションについて利益確定注文と損切り注文を同時に出せる、非常に便利な注文です。具体的なOCO注文の使い方については、以下のページをご参照ください。
PPI(Producer Price Index)とは、生産者が自身の生産した商品・サービスを提供する価格の変動を表す指標です。「卸売物価指数」とも呼ばれます。これに対して、消費者が商品・サービスを購入する価格の変動を表した指数が、CPI(消費者物価指数)です。
欧米では、産業部門ごとに国内の製造業者に販売価格を調査して算出し、産業別の数値を毎月発表しています。日本では、「企業物価指数」がPPIに相当しますが、PPIとは異なり輸送費や流通マージンを含んでいます。
CPI同様、PPIも一国内の経済状態がインフレとデフレのどちらの傾向にあるかを示す尺度として利用されており、PPIが基準値より大きいと「インフレ傾向」、基準値より小さいと「デフレ傾向」、と判断されます。季節変動の大きい食品とエネルギーを除いた「コアPPI」が、FX市場では重要視されています。
PMI(Purchasing Manager's Index)とは、製造業・サービス業の購買担当者を対象に、新規受注・生産高・受注残・価格・雇用・購買数量などに関するアンケート調査や聞き取りを行い、集めたデータに一定のウェイトを掛けて算出した指数です。「購買担当者景気指数」とも呼ばれます。
とりわけ、製造業の購買担当者は、取引先動向、製品の需要、自社生産計画を見極めて仕入れを行うため、彼らの景況感は数か月先の景気動向を敏感に映すと言われています。そのため、PMIは景気の先行指標としての性質を持っています。
PMIは50が基準値とされており、50を上回ると「景気拡大」、50を下回ると「景気後退」と判断されます。国際的には、米国のサプライマネジメント協会(ISM, Institute for Supply Management)がまとめる景気指数「ISM製造業景気指数」と「ISM非製造業景気指数」がFX市場で大きな注目度を集めています。
ISM製造業景気指数|海外FXお役立ちガイド
ISM非製造業景気指数|海外FXお役立ちガイド
RBAとは、オーストラリア連邦の中央銀行です。正式名称は「オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia)」と表記されます。
1911年にオーストラリア連邦政府の市中銀行として設立された、オーストラリア・コモンウェルス銀行が前身で、第2次大戦終了まではこの銀行が紙幣発行業務を担っていました。1960年にRBAが設立され、オーストラリア・コモンウェルス銀行から中央銀子機能を引き継ぎました。現在はオーストラリアの金融政策を一手に引き受けています。
RSI(Relative Strength Index、相対力指数)とは、一定期間のある銘柄の終値について、上昇変動と下落変動のどちらが強いのかを計測したテクニカル指標です。
RSIは50%を中心として0~100%の範囲で推移します。50%以上の領域に入っている場合、相場は上昇局面にあると判断でき、50%を下回ると下降局面であると判断されます。
一般的に、RSIが80%を超えると「買われ過ぎ」、20%以下だと「売られ過ぎ」と判断されます。
S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表している、米国の証券取引所に上場されている代表的な500銘柄で構成されている株価指数です。「S&P500種株価指数」とも呼ばれています。
S&P500に組み入れられている銘柄は、ニューヨーク証券取引所とNASDAQに上場する500銘柄です。これら500銘柄の株価を時価総額比率で加重平均して指数化しています。1941年から1943年の平均を10として算出されています。
NASDAQ|海外FXお役立ちガイド
ダウ平均やNASDAQ総合指数と並び、現在S&P500は米国の代表的な株価指数として世界的に注目を集めています。また、S&P500は、米国株式市場の時価総額のおよそ80%に相当しているため、米国経済のパフォーマンスを表す裁量の尺度として認知されています。
Sell in May(セル・イン・メイ)とは、マーケットで広く浸透しているアノマリーの1つで、ニューヨークのウォール街で生まれた投資格言となっています。
これは、「5月に投資している銘柄を売って、9月半ばまで相場から離れていたほうがいい」ということを示唆しています。元々は株式投資についてのアノマリーですが、為替やCFDなど株式以外の投資商品についてもしばしば適用されています。
例年、米国株は6月から9月に低調な展開になりやすくなります。決算を直前に控えたヘッジファンドの手仕舞い、投資家の夏季休暇による市場の閑散化、季節要因で弱くなる経済指標、などがその根拠として挙げられています。
TPPとは、「Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement」の略であり、日本語では「環太平洋パートナーシップ協定」と呼ばれます。太平洋周辺国12か国による包括的な経済連携協定です。
TPPの原型は、シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4か国が参加し2006年5月発行した自由貿易協定であり、これにアメリカ合衆国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア、メキシコ、日本、カナダが加わり、12か国で交渉がスタートしました。
2015年10月に大筋合意、2016年2月にTPP加盟国12か国による署名が行われましたが、2017年1月にアメリカがTPPより離脱。協定の見直しを経て、アメリカを除いた11か国による協議を経て、2018年3月に11か国による署名が行われました。
VIX指数とは、シカゴ・オプション取引所が株式指数銘柄「S&P500」のオプション取引のボラティリティを基に算出・公表している指数です。別名、「恐怖指数」とも呼ばれます。
S&P500|海外FXお役立ちガイド
VIX指数は投資家心理を反映する指標として利用されており、数値が高いほど投資家が相場の先行きに不安を覚えていると判断されます。平静を保っている状態では10~20の値を推移しますが、例えば2008年のリーマンショックの頃には、一時89を超えるまでVIX指数が上昇しました。
また、東京証券取引所では、VIX指数に連動するETFが上場され、取引されています。
ETF|海外FXお役立ちガイド
WTIとは「West Texas Intermediate」の略で、アメリカ合衆国テキサス州西部とニューメキシコ州南東部で算出される形質原油のことを指します。
このWTIを原資として、ニューヨーク・マーカンタイル取引所で取引されているWTI原油先物の相場は、世界の原油市場だけでなく他の金融資産の価格にも大きな影響を与えています。
WTI原油先物の取引には、石油会社・精製会社・石油卸売会社などのエネルギー業界関係者だけでなく、投資ファンドや保険会社なども参加しています。
ZEW景況感指数は、ドイツのZEW(Zentrum fur Europaische Wirtschaftsforschung、欧州経済研究センター)が発表している、ドイツ国内の景況感に関する調査結果です。
ZEW指数は、経済アナリスト、機関投資家、市場関係者などおよそ350人を対象にした、「今後6ヶ月の景気見通しが良くなるか、悪くなるか?」というアンケート調査に基づいています。ゼロを基準値として、「良くなる」という回答数から「悪くなる」という回答数を引くことで計算されています。
ZEW景況感指数は、Ifo企業景況感指数の1週間前に発表されてるため、Ifo指数の先行指標として参照されています。