海外FX口座からの出金には事前に押さえておくべきポイントがいくつか存在します。
これから海外FXを始める際に最も気になる点と言えば、入金した証拠金とトレードで稼いだ利益の出金ではないでしょうか?
取引口座から出金を行う際には出金申請フォームを海外FX会社のウェブサイトから送信、または海外FX会社が提供する「出金申請書」を海外FX会社宛てに提出する必要があります。この手順は国内FX会社と大きな違いはありませんが、実は海外FX会社での出金方法にはいくつか押さえておくべきポイントがあります。
余計な出金エラーや海外FX会社とのトラブルを未然に防ぎ、確実かつスムーズに資金を手元に回収するために、事前に押さえておいた方が良い重要なポイントを、海外FX共通の注意点とそれぞれの出金方法ごとに分かりやすく解説していきます。
これから海外FX会社から資金を出金するに当たり、まず理解してほしいのが出金優先順位のルールです。
海外FX会社からの出金では、一番最初にクレジットカードでの出金が最優先となります。次に優先される出金方法は電子ウォレット(bitwallet、BXONE、STICPAYなど)と仮想通貨です。そして、一番最後に海外送金での出金が可能となります。
複数の入金手段を使って入金した場合を考えると、このルールが理解しやすいかと思います。例えば、クレジットカードで10万円入金、BXONEで5万円入金、国内送金で20万円入金したと仮定しましょう。この場合、海外FX会社から入金した資金45万円を出金するには、最初にクレジットカード出金で10万円を出金しなければなりません。つづけて、BXONE出金で5万円を、最後に海外送金で20万円をそれぞれ出金することになります。
この出金優先準備のルールは、基本的にほぼすべての海外FX会社で適用されていると言っても過言ではありません。実際にFX取引口座から出金する際には、このルールを念頭に置いて出金申請を出しましょう。
海外FX会社に出金リクエストを出すときには、必ずFX取引口座と同じ名義の出金先を記入してください。これは、海外FX会社が登録をしている各金融監督庁より、マネーロンダリング防止措置の徹底が義務付けられているためです。
第三者はもちろんのこと、ご家族だとしても、海外FX取引口座と異なる名義への出金は認められません。この点、予めご理解ください。また、本人名義の出金先を指定していてもFX取引口座とのローマ字スペルが不一致していると、海外FX会社側で出金処理が保留となる可能性があります。事前に、取引口座と同じスペルになっているかチェックをしておきましょう。海外送金や電子ウォレットへの出金でしばしばトラブルとなっています。可能であれば、出金申請前に、FX取引口座のローマ字氏名の修正をサポートスタッフに依頼するか、もしくは出金先口座の名義をFX取引口座のスペルに統一しておきましょう。
海外FX会社が採用している「出金優先順位のルール」は上ですでに説明した通りです。クレジットカード、電子ウォレット&仮想通貨、海外送金、の順番で出金の優先度が設定されています。
このルールに基づいて、「いつでもクレジットカード出金を選択すれば、すぐ出金依頼が処理される」と考えてしまうのは誤解です。海外FXの出金ではもう一つ重要なルールがあります。「入金で使った方法でまずは出金」しなければいけません。
つまり、クレジットカードで入金したならばクレジットカードで出金、仮想通貨で入金した場合は仮想通貨で出金、という決まりになっています。出金優先順位が実際の出金に影響してくるのは、複数の入金方法を利用しているケースです。基本的には、入金手続きの逆戻しであると理解しておいてください。
クレジットカード出金をできるのは、クレジットカードで海外FX取引口座に入金をしている場合のみです。クレジットカード入金はその仕組み上、通常のクレジット決済として処理されます。そのため、クレジットカード出金は一度利用したクレジット決済のキャンセルとして扱われます。「クレジットカード出金は入金した金額が出金上限」となるのはこれが理由です。
クレジットカード出金はまず海外FX会社内でのキャンセル処理を行い、クレジットカード会社が実際の返金処理を行われます。海外FX会社内の手続きは3~5営業日ほどで完了するのですが、クレジットカード会社による実際の返金は会社ごとの社内規定やクレジット締日によって影響されます。クレジット締日より前だった場合、まだ銀行口座からクレジット利用額が引き落とされていないので比較的早く返金処理は実行されるはずです。一方、海外FX会社への入金額がすでにクレジットカード会社によって銀行口座から引き落とされている場合、返金処理に1か月程度の時間が掛かることが見込まれます。
FX取引で利益が発生している場合、クレジットカード出金した後に利益の出金が別途必要となります。多くの海外FX会社では、利益の出金は海外送金で出金するよう指示する傾向にあります。海外送金で利益分が銀行口座へ着金するまでには約3~5営業日程度の時間が掛かります。
具体的な例として、クレジットカードから10万円入金し、FX取引で5万円の利益を得たケースを考えましょう。この合計15万円を出金する手順は、まずクレジットカードで入金した10万円をカード出金します。クレジットカード出金が処理された後、トレード利益である残金5万円を海外送金で出金します。一般的に、海外FX会社は海外送金に出金手数料を徴収していますので、利益が手数料よりも多いことを事前に確認してから出金をしましょう。
国内銀行送金ならびに海外送金で海外FX会社へ入金した場合、資金の出金は海外送金で行うのが一般的です(例外として、BigBossは国内送金での出金OK)。海外送金での出金はそのシンプルさが最大の魅力です。証拠金の出金と利益の出金を分けず、すべての資金を一度にまとめて出金できるのが嬉しいですね。着金まで5~7営業日ほどの時間が掛かりますが、出金限度がなく高額出金にも対応できます。
海外送金での出金では手元に資金が着金するまでに手数料が差し引かれるタイミングが複数回あることに注意しましょう。まず、多くの海外FX会社自体が海外送金に対して出金手数料を課しています。海外FX会社が利用している銀行側の送金手数料を海外FX会社が負担するのかお客様に負担させるかは、海外FX会社側のルールで異なります。そして、お客様が利用している出金先銀行側が徴収する着金手数料はお客様負担となります。このように、最大で3回手数料が徴収される可能性がありますので、一度お使いの海外FX会社に確認しておくことをおすすめします。
海外送金での出金リクエストは海外FX会社の会員ページから出すのですが、出金先銀行情報(銀行名、支店名、住所など)は英語表記で入力しなければいけません。また、海外送金には、SWIFT(国際銀行間通信協会)が各銀行ごとに固有に割り振っているスイフトコードという情報が必須となります。これら一連の情報はご利用の銀行ウェブサイトに載っていますので、出金リクエストを出す前に調べておきましょう。
入出金方法に電子ウォレットサービス(bitwallet、BXONE、STICPAYなど)を利用する最大のメリットは、入金と出金の両方がほぼ数分で反映するという点にあります。事前に、電子ウォレットサービスの登録をしなければならないことは手間ですが、この魅力と天秤にかけると十分お釣りがくるのではないでしょうか。
電子ウォレットでの出金額は海外FX会社ごとによって対応が異なるので注意が必要です。例えば、XMでは電子ウォレットで入金した金額が電子ウォレット出金の上限になっています。他方、Tradeviewなどでは電子ウォレットで入金した金額とFX取引で獲得した利益の両方を、電子ウォレットでまとめて出金することを認めています。このように、海外FX会社によって対応は異なりますので、予め海外FX会社にご確認ください。
海外FX会社で電子ウォレット出金リクエストを提出する際に、電子ウォレットに登録しているメールアドレスの提示が要求されるのが一般的です。海外FX会社に登録しているメールアドレスと電子ウォレットに登録しているメールアドレスが異なる場合、出金処理前に海外FX会社から追加の本人確認をされてしまいます。そのため、電子ウォレットを開設する時点で、海外FX会社からの出金を見越してFX取引口座と同じメールアドレスを電子ウォレットに登録しておくことをおすすめします。